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社員インタビュー廣瀬勝利さん

廣瀬勝利さん

世界中のクルマに影響を与える、
車載製品を開発したい。

設計開発 廣瀬 勝利

子どもの頃は、学校から帰ると家でゲームをして遊んでいた。大きくなったら、「ゲームをつくる人になりたい」と思っていた。その夢は、高校生になった頃、「クルマをつくる人になりたい」に変わった。いつか空を飛ぶかも知れない。そんなクルマの未知の可能性に心惹かれたからだった。

就職活動は、自動車業界を中心に動いた。そのなかで、ひとりのリクルーターとの出会いから、電機メーカーのパナソニックが車載製品を開発していることを知った。それまで、就職先として1度も意識したことがなかったパナソニックが、突然目の前に現れた。ガソリンやディーゼル車から電気自動車へ移行するEVシフトが始まっていた時代。パナソニックなら、カーメーカーやクルマの部品メーカーではできない、何か新しいチャレンジができるのではないかと思った。

廣瀬勝利さん

入社後、最初に配属されたのは、海外向けのディスプレイオーディオの開発チームだった。クルマの進化につながる可能性を感じて希望したヘッドアップディスプレイの開発とは違ったが、今は経験を積む時期と受け止めて、たのしみながら開発の日々を送った。それから2年後、ついに願いが叶う。新しいヘッドアップディスプレイの開発スタッフに抜擢された。そして、彼が今取り組んでいるのは、液晶画面に表示したナビの画像をミラーに2回反射させてフロントガラスに映し出す新方式のシステムだ。その表示制御プログラムの設計リーダーとして、コーディングを行う中国のパナソニック大連と協業し、5〜10名の設計者とともに開発を推進している。

「この開発で一番大変だったのは、湾曲したフロントガラスに歪みのない画像をどうやって表示させるか、ということでした」。真っ直ぐな画像を湾曲したフロントガラスに映すと曲がってしまうのは、この方式の宿命とも言える。しかし、この課題を避けて通ることはできない。設計チームをはじめ、社内のさまざまな部署を巻き込み、喧々囂々の議論を重ねた。外部の有識者にも意見を求めた。そして、考えられるあらゆるアプローチのなかから導き出したのは、フロントガラスの湾曲に合わせて、あらかじめ歪んだ画像を液晶画面に表示するという方法だった。

廣瀬勝利さん

曲がった画像が、湾曲したフロントガラスに表示されることで、真っ直ぐな画像として見える。「そのテスト映像を見た時は、やったと思いましたね」。困難な課題に直面した時は、ひとりで解決策を検討するのではなく、衆知を集めて協力し合えば必ず乗り越えられることを、彼はこの仕事から学んだという。そして、さまざまな人を巻き込み、折衝を繰り返すことで、自分自身が日々成長していくことに喜びを感じるのだという。

廣瀬勝利さん

彼の次の目標は、プロジェクト全体を管理する立場、プロジェクトリーダーに挑戦することだ。全体を見渡せる幅広い技術スキルとチーム全員をまとめるコミュニケーション力、人間力が求められる。「自分のやりたいことを言えば、この会社はちゃんと受け止めてくれます。自分には、まだまだ足りないことが多いですが、いつかプロジェクトリーダーとして、まだ見たことがない、新しい車載製品を開発したいですね。人々の安心・安全を支え、エンターテインメントにもつながる何かを。そして世界中に広めて、それをつくったのは、パナソニックの廣瀬だと胸を張って言いたい。こんな野望、持ってたりもします」。そう語って、彼は微笑んだ。

プロフィール

廣瀬 勝利(ひろせ かつとし)

設計開発
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社
2015年入社 応用数学研究科卒

中学は卓球、高校はテニス、大学ではダンスと、幅広い趣味を持つ。ストリートでブレイクダンスを踊ったことも。座右の銘は、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」。仕事で気になること、分からないことがあると、誰にでも臆せずに聞くことで、助けられたことも数多い。

*記事の内容は取材当時のものです。